タンザニア生まれ。ティンガティンガ派の創始者である兄、E.S.ティンガティンガから直接絵画の手ほどきを受けた、第2世代にあたる。自由な色彩とモチーフ、不思議な色づかいと愛らしい表情で描かれる動物たち。ムパタという画家が描いた絵画には、一度目にしたら忘れることのできない強烈なインパクトと共に、見る人たちの心に笑顔を宿らせる、そんな不思議な力を持っており、アンディー・ウォーホールやキース・ヘリングといった現代アメリカ・ポップ・アートの巨匠たちからも高い評価を受けた。
ムパタは、1972年に兄が警官に誤って撃たれ死亡した後も絵を描き続け、残された画家たちとともにティンガティンガ・パートナーシップという共同工房を設立する。これが現在のティンガティンガ工房の原型である。ムパタの死後も彼の魂は受け継がれ、現在では100名近い画家がこの工房で活動をしている。